包茎手術というと、ただ余った皮を切ると思っているかもしれませんが、じつはただ切るだけでも、いろいろな方法があります。
また、一部の病院では切らない方法というのも存在します。
ここでは、各手術方式について詳しく説明していきますが、その前に説明を理解しやすくするため、ペニスの構造や名称について紹介しておきます。
ペニスの各名称を覚えよう
亀頭 | 皮を剥いたとき、先端にあるカメの頭に似た部分。カリの部分まで含む。 |
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カリ | 亀頭にあるエラの張った部分。亀頭の中で一番太さがある。 |
包皮 | 包茎で、亀頭を包んでいる皮のこと。 |
包皮小帯(裏すじ) | ペニスの裏側にある亀頭とペニス本体をつなぐ帯状の組織。性感帯の1つ。 |
包皮内板 | 平常時、包皮の中で内側になる部分(亀頭に面する側)。感度がいい部分。 |
包皮外板 | 平常時、包皮の中で外側になる部分(自分で見える部分)。内板に比べると感度が落ちる。 |
包皮口 | 被っている包皮の折り返し部分。平常時、被っている状態で一番先の部分を指す。 |
包茎の手術方式(切る場合)
ここで紹介している手術方式の名称は、よく使われる一般的なものを使用しています。
そのため病院によっては、同じ様な手術でも別の言い方をしている場合もあります。
病院に確認するときは、手術の方式名をではなく、具体的に
など、どんな手術をするのか確認する必要があります。
環状切開法
陰茎の真ん中あたりから、余った皮を切り取る手術。
昔は一般的に行われていた方式。
ただ、傷痕が陰茎の真ん中あたりに残り、見た目がよくないので、見た目を重視する美容外科では、あまり行われない(一般の泌尿器科などでは、現在でもよく行われている)
メリット
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感度のある包皮小体や包皮内板を残せる
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簡単な手術で、医者の技量に影響されにくい
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手術費用が安い場合がある(病院による)
デメリット
- 縫合の跡が目立つ位置にあり、ツートンカラーも目立つ
亀頭直下環状切開法
別名、「亀頭直下埋没法」。
亀頭の真下から、余った皮を切る術式。
包皮小帯や包皮内板を切ります。
ただ、病院によってはこの術式名で、包皮小帯を切らない場合もあります(病院によって、同じ手術名でも、内容が微妙に違う場合があります)。
ここでは、違いをわかりやすくするため、包皮小帯を残す場合は、次の「亀頭直下環状切開法(亀頭直下埋没法)+包皮小帯温存法」という名称で紹介します。
傷口がカリの下になるため、手術跡が目立ちにくく、美容外科でも、よく採用されています。
ただ、この術式は
と言われているが、正確には間違いです。
あくまで、切る場所がカリのくびれた部分になるため、傷痕が「目立たない」だけで、「残らない」わけではないです。
リョータローも手術前はよくわかっておらず、勘違いしていた部分なので要注意です。
切る場所が違うだけなので、もしこれで傷痕が残らないなら、「環状切開法」でやっても傷痕がわからないはずですからね。
あくまで傷痕を目立たない場所にするということです。
ただ、カリの真下だと本当に目立たないので、女性から見て傷痕が残らない「ような」仕上がりになるのは、本当です。
メリット
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切開場所が亀頭の真下(カリのくびれた部分)になるため、傷痕が目立たない
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ツートンカラーが目立ちにくい
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早漏が改善されやすい
デメリット
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感度のいい包皮小帯や包皮内板がなくなるため、遅漏気味になる
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包皮小帯がなくなるので、普通に剥けている人と見た目が若干異なる
亀頭直下環状切開法+包皮小帯温存法
さきほどの亀頭直下環状切開法(亀頭直下埋没法)で、包皮小帯を残す手術方式です(「亀頭直下環状切開法(亀頭直下埋没法)という名称で包皮小帯を残す病院もあります)。
包皮小帯が残るので、より自然に剥けている状態になるのが特徴で、デザイン、見た目を一番重視する場合は、この術式がおすすめ。
実際、この方式を採用している美容外科は増えています。
病院によって、微妙にアレンジをして、特別な名前をつけていたりしますが、基本的にはこの方法と大きな違いはありません(上野クリニックの「複合曲線作図法」など)
メリット
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切開場所が亀頭の真下(カリのくびれた部分)になるため、傷痕が目立たない
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ツートンカラーが目立ちにくい
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包皮小帯が残るので、自然な形になる
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早漏が改善されやすい(包皮小帯が残るので、「亀頭直下環状切開法(亀頭直下埋没法)」ほどではない
デメリット
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包茎手術の中では、一番難易度が高く、医者の技量の差が出やすい
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手術料金が高い(病院による)
根部切除法
陰茎の根元で余った皮を切る手術。
傷痕が陰毛で隠れるため、傷痕が目立たない。
ただ、根元を切るため、余った皮が根元まで剥けなければ、この術式は使えません。
当然、真性包茎、カントン包茎には使えません。
また、仮性でも根元まで、皮が全部剥ける人でないとできません(亀頭が全部出ても、余った皮がカリのすぐ下や陰茎の真ん中くらいまでしか下りない場合は無理です)。
現在ではあまりメジャーではない方法です。
メリット
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傷が一番目立たない方法
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ツートンカラーになりにくいし、目立たない
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包皮小帯、包皮内板が残せるため、感度が一番落ちない
デメリット
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皮が全部根元までしっかり下りるタイプ以外の人はできない
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対応している病院がかなり少ない
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病院によって手術費用の差が激しい
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手術件数が全体的に少ないので、慣れている医者を探すのが大変
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感度のある包皮内板が残るため、早漏対策の効果は少し落ちる
背面切除法
包皮口から縦に切開をして、その切り口を今度は横向きに縫う術式。
横に縫うため、包皮口が広がり、皮が剥きやすくなる方法です。
ただし、余った皮自体を取り除くわけではないので、仮性包茎向けの手術ではありません。
真性、カントン包茎など、皮が剥けない、剥きにくい人が、仮性包茎になるための手術です。
見た目重視ではなく、炎症を起こすのを防ぐなど、実害を避けるための方法で、新生児などに使われる術式です。
メリット
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手術が簡単で、時間も15~20分程度と短い
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切開部分が少ないので、術後の回復も早い
デメリット
- 皮が手で剥けるようになるだけで、仮性包茎は改善しない
包茎の手術方式(切らない場合)
包茎手術には、メスを使わない・皮を切らない手術もあります。
切らないので回復も早く、傷痕も残りにくいですが、皮を切るわけではないので、軽度の仮性包茎にしか効果がありません。
普通の仮性包茎ですと完全に剥けない場合が多いですし、たとえ剥けても、余った皮自体はなくならないので、カリの下あたりが蛇腹状になり、逆に見栄えが悪くなります。
そのため、あまりこの方法で手術ができる患者は多くなく、どちらかというと病院側が客寄せのために宣伝で使っている場合が多いです。
みたいな感じで、切る手術に誘導されるわけです。
ナチュラルピーリング法
剥いた皮を糸で止めて、被らなくし、剥き癖をつける方法です。
要するに二重まぶた手術のペニス版という感じですね。
糸で止めるだけなので、簡単にできる手術方法ですが、皮の量が多いと、完全には剥けませんし、剥けた皮が蛇腹のようになり、見た目が悪くなります。
もし受けるなら、ちゃんと剥けなかったり、剥き癖が付かず、後日元に戻った場合、病院で対応してもらえるのかを確認しておくことが大事です。
メリット
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体への負担が少ない
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傷痕が残らない
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手術費用が安い
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包皮小帯、包皮内板が残せるため、感度が一番落ちない
デメリット
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剥き癖がちゃんと付かない場合もあり、確実に剥けるとは限らない
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手術できるタイプがかなり限られる
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対応していない病院も多い
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感度のある包皮内板が残るため、早漏対策の効果は少し落ちる
根元部固定(接着)法
これは、「根部切除法」の切らないバージョンです。
切らずに余った皮を根元付近で接着剤を使って動かないようにします。
「根部切除法」と同じように、根元まで皮が全部剥けないとできない方法で、メリット・デメリットも基本的には一緒です。
メリット
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体への負担が少ない
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傷痕が残らない
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手術費用が安い
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包皮小帯、包皮内板が残せるため、感度が一番落ちない
デメリット
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皮が全部根元までしっかり下りるタイプ以外の人はできない
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皮の量が多いと、根元で余った皮が蛇腹のようになる
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対応している病院がかなり少ない
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感度のある包皮内板が残るため、早漏対策の効果は少し落ちる